完成した作品とともに〜第4日目(最終日)
2017年8月27日〜アーティストインレジデンス軽井沢〜第4日目/最終日
完成した作品とともに
これまでの出逢いと絵を描くための取材で得たものを表現すべく、滞在期間最後の夜も深夜まで制作に向かい合って作品を完成させたお二人。
「油や」で迎えた最終日の朝は、作品を完成させたお二人の笑顔も晴れやかで、とても清々しい気持ちで迎えることができました。
どの窓からの景色も緑に溢れいてた「油や」。窓からの光が何とも言えずきれいで、創作意欲を掻き立てられたと話してた柴垣さん。
朝の光で見るお二人の作品は、作家個人の視点だけでなく、同じ時間を過ごした方々の想いも受けとめて優しい気持ちが溢れている、そんなふうに感じました。
完成作品を複写しようと準備していると、油やの帳場を切り盛りされている斎藤さんがテラスを解放してくださいました。そして複写撮影が終わるころには、なんとも味わい深い淹れたてのコーヒーまでいただきました。完成した作品とともに朝のテラスで頂いたコーヒーは忘れがたい味に。そのときの様子を記録してくださったのは瓦井さんご兄弟。複写のお手伝いもありがとうございました。
軽井沢アーティストインレジデンス・2017(3泊4日)の滞在期間も今日で終了です。振り返れば、短いながらもたくさんの出逢いと景色に巡り会うことができ、作家のお二人が取材をしながら制作を進めていく様子はレポートをしている私にとっても驚きと発見の連続でした。様々な「きっかけ」が「つながり」をもって作品に描かれてゆく様子が少しでもみなさまに伝わればと思います。
最後に、作家の栗田さん、柴垣さんからのお言葉をお届けしてレポートを終えます。
短い期間ではありましたが、普段の取り組みとは全く違い、集中力の続くかぎり見聞きし感じた事とストレートに向き合いました。表現技法など吟味する時間を省いて、直感的に描き下ろしたことで、軽井沢での出会いを新鮮な思い出として閉じ込められたのでは、と自負しております。最後になりましたが、松岡さんご夫妻には多くの方々との出会いをセッティングしていただき、個人旅行では決して味わえない体験ができたことで、作家活動としても新たなつながりと拡がりをいただきました。ここに厚く御礼申し上げます。
2017年9月 栗田咲子
この度は軽井沢に滞在中の松岡さんご夫妻が支援から現地でのサポートまでを引き受けてくださったこともあり、どこにいてもお二人に見守られているような温かい気持ちで過ごすことができました。旅をしつつ、いろんな山の姿に出会い、素晴らしい方々と交流する中で、その時々の喜びを松岡さんご夫妻に報告したいという気持ちが自然と生まれ、この想いを旅日記としてお二人に向けて、と一日毎のスケッチ制作に挑みました。そのような動機での制作自体が新しい試みだったこともあり、この旅での心の動きから自分の画業の歩みを進めることができたと嬉しく思っております。
松岡さん、玲子さん、お力添えをいただいた皆様、本当にありがとうございました。
2017年9月 柴垣美恵
軽井沢アーティストインレジデンス・2017
滞在期間 2017年8月24日〜8月27日(4日間)
滞在拠点 信濃追分文化磁場 油や
主催 小旦那プロジェクト